母子家庭の支援制度と働き方

母子家庭の支援制度の解説と賢い働き方を考えます

母子家庭で住宅ローンを組むと児童扶養手当はもらえなくなる?

1.はじめに

 母子家庭になった時、夫名義の住宅ローンは、通常は団体信用生命保険によって完済されるため、返済の心配はいりません。
 それでは母子家庭になった後はどうでしょうか。母子家庭で住宅ローンを組む事はできるのでしょうか、児童扶養手当には影響が出ないでしょうか。
 ここでは、母子家庭の住宅ローンについての解説を行います。

 

2.母子家庭の経済事情

 『平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告』(厚生労働省)によれば、母子家庭の母親の年収平均は200万円、中央値も208万円となっています。これは日本の平均年収の半分以下、中央値でも約半分という低い水準です。
 けれど、母子家庭の収入は母親の給与だけではありません。児童扶養手当の他、生活に関する費用や教育費などを支援する、政府や民間の様々な制度が存在します。
 先の報告書でも、親の給与に限定せず世帯年収として見た場合、100万円ほどプラスされ、合計300万円程度の収入が得られています。
 これに税制上の優遇による所得比率の大きさ、家族の人数も織り込んで「使えるお金」に着目した時、必ずしも平均を大きく下回るとは言えなくなってくるのです。

 

3.住宅ローンは返済計画が重要

 お金は心配いらないと言っても、やはり住宅ローンの審査に母子家庭は不利に働くのではないか? そう考えるかも知れません。
 結論から言えば、母子家庭というだけで、住宅ローンの審査が厳しくなる事はありません。
 ただし、返済計画はきちんと立てる必要があります。
 審査は返済が出来るかを見極めるものです。ローン返済しながらも生活出来るだけの年収と、それを完済まで続けていける根拠、つまり今の会社で勤続出来ていることが分かれば「この人なら貸しても返してくれる」と判断出来るのです。
 当然、信用情報は重要なポイントです。ローンやクレジットカードの支払い遅延があれば、理由問わず審査には大きなマイナスとなります。こうなると記録の保存期間の5年を待つ方が確実でしょう。
 その他の審査に通りやすい方法としては、頭金の割合を多くする事も考えられます。通常、審査の通りやすい目安は、購入金額の20%ほどと言われています。
 なお、住宅ローンを利用する事で、児童扶養手当への影響を心配するかも知れませんが、これは家庭に父母が揃わない状況に対する手当のため、何の影響もありません。

 

4.おわりに

 持家は安心できるものです。家賃を気にする事はなくなり、修繕費は自分の裁量次第です。子供が多少汚しても、大らかな気持ちでいられるかも知れません。子供に残せる財産としても頼もしいものです。
 無理のない返済計画で住宅ローンを活用できれば、あなたの生活は一層落ち着けるものになるでしょう。