母子家庭の支援制度と働き方

母子家庭の支援制度の解説と賢い働き方を考えます

母子家庭など住民税非課税世帯への5万円給付、なぜずるいと言われる?

9月9日、政府は住民税非課税世帯を対象に1世帯5万円を給付する物価高騰対策を発表しました。

しかし、ネットではこれらのキーワードで検索すると「住民税非課税世帯はずるい」という言葉が出てきます。税金を支払わないのに国からお金がもらえる。でも税金を払っている自分はもらえないというところから出てくるのでしょう。

特に、課税されるほどの年収はあるものの生活は決して余裕がないような、「課税されてるが低所得者層に分類される」方々から「ずるい」という思いが出てくるのではないでしょうか。

では、どうしてこのような問題が生じてしまうのか考えてみます。

まず、低所得者の定義をはっきりさせないといけません。

一応法律で、住民税非課税世帯は大体年収135万円を下回る世帯のことを言うようです。(これは世帯人数などに左右されるため、一概には言えません。)

135万円を12で割ると112,500円ですので、額面給与が約11万5千円程度の場合は住民税が非課税となると言うことになります。月11万円で生活するとなると、かなり質素倹約が必要です。

いくら節約してもどうしても発生する出費があります。例えば住宅費です。

東京のワンルームの家賃相場は港区で大体10.9万円、安めの八王子市でも大体3.7万円程度だそうです。

そして食費。34歳以下の単身者で、全て自炊したとしても大体1日千円ほどかかると試算して、月に3万円。水道代が平均二千円ほど、光熱費が5千円ほど、日用品が大体6千円ほど、被服費に大体四千円ほど。さらに通信費でおよそ五千円ほどでしょうか。これらだけで4万円は必ず超えます。

そして家賃が安めの八王子市の家賃だったとして約8万5千円です。

しかし、これらは毎日発生する費用を試算したものです。衛生維持のための散髪代などがあると思います。

また、冬場などは暖房のために光熱費がかなり上がります。更に、都心部で生活していれば生活に必要な交通費など、地方であれば買い物のために必要な自動車のガソリン代、維持費や税金、保健医療費などなど、11万円程度であれば超えてしまう世帯が非常に多いと思われます。

更に子供がいれば日用品費は必ず増えますし、教育費などでかなりの出費が増えるでしょう。

そこに最近の物価高騰です。

住民税が掛からなかったり、生活保護を受けていたとしても生活はできない世帯が非常に多いと思います。その点を考えれば、この5万円給付は焼け石に水でもないよりマシだと思います。

しかし、ここまでで述べてきた生活費はあくまで最近の物価高騰前の情報を基準に調べたものです。ここ最近の物価高騰を考慮すれば更に数万ほど月に必要な生活費は増えてくると思われます。

仮に月収が15万円ほどあったとして、切り詰め切った結果必要な生活費がちょうど15万円だったとします。相当子供がいる世帯でないと住民税非課税にはならないでしょう。

そう考えれば、「とっても苦しいのに税金ばかり取られる」と言う状況になります。その結果、「住民税非課税世帯はずるい」と言う意見が出てくるのも納得です。

ですが、本当に「住民税非課税世帯がずるい」のでしょうか。

確かに、非課税世帯には5万円の給付金が出ますが、こちらも相当生活環境が厳しい世帯です。5万円程度であればすぐに生活費に消えてしまうと考えられます。住民税非課税世帯には必要な給付金でしょう。

それよりも、住民税非課税世帯だけを対象にする政府の方針が間違っているのではないかと思います。この給付金という方法を変えないという考え方ですが、住民税非課税世帯以外にもこの給付金の対象を拡大するべきだと思います。

もしくは非課税世帯の基準額を上げることでしょうか。

住民税非課税世帯の基準はここ最近の物価上昇時からあまり変わっていません。生活環境を考えれば非課税で然るべき世帯が世帯が増えていると思われます。決して給付金を受け取る世帯がずるいのではなく、給付金をもらえる世帯を増やすことが政府の義務なのだと思います。