母子家庭の支援制度と働き方

母子家庭の支援制度の解説と賢い働き方を考えます

給付型奨学金を受けようした時、覚えておきたいデメリットについて解説

教育費は家計の中でも負担感が大きなものです。即座に効果を実感できる家電や日用品などと比べて、「どうやら子供の為にはなっているらしい」という至極曖昧なものでありながら、相当額の出費が求められます。

我が子の将来を思えばいくらでも出したい、と考えていたとしても財布の中身は有限です。まして母子家庭などの事情で収入が減っている場合は、より慎重に考えたくなるものです。

そんな時、頼もしいのは給付型奨学金です。

返済義務なく教育費を貰えるのですから、積極的に利用したいと思ってしまいますが、一体、デメリットはないのでしょうか。
 
ここでは給付型奨学金のデメリットについて、解説します。

給付型奨学金の最初のデメリットは、狭き門であり、誰でも利用出来る訳ではない、という事です。

当たり前ですが、奨学金も無限の予算から支払われている訳ではありません。貸与型奨学金ならいずれは回収出来るかも知れませんが、給付型の場合は戻って来ません。そうおいそれと出す訳にはいかないのです。

従って、対象を絞り込むために、年収要件や成績要件が、貸与型奨学金や教育ローンなどに比べると相対的にかなり厳しくなる傾向があります。

母子家庭向けで学力要件を必要としない奨学金もありますが、そもそも母子家庭である事が前提になっているという点から、やはりこちらも万人に開かれているという訳ではありません。

また、奨学金で求められる「学力」は、まずは学校の成績の事です。具体的に言って、学校の成績表の平均値が求められる事が多いです。

これに対して、入試を突破する為に必要なのは、受験教科の試験問題を解く能力です。

受験では、受験勉強に集中して学校の成績は「捨てる」事があります。学校の成績の延長に受験があれば理想的ですが、現実はそうではありません。受験教科数の限られた、自分の能力ギリギリの学校を目指す場合もあるでしょう。

ですが、そのような集中した受験勉強をすした場合、当然「捨てた」教科が平均成績を下げ、給付型奨学金への道は遠のきます。

給付型奨学金を受ける為には、奨学金の要件を満たす満遍なく高い成績を取りながら、受験で合格出来るだけの、一段と高い学力が求められるのです。

そしてもう1つのデメリットは、学力要件が入学後にも求められるという事です。

受験で頑張ったけれど、合格した後は反動で遊んでしまうというのは、珍しい話ではありません。けれど、給付型奨学金の場合、それは許されません。

入学後の成績平均が一定以上でないと、支給の停止となり、最後には廃止されます。成績自体は良くても、出席率が著しく低いなど不真面目と見なされる場合も、廃止の可能性があります。また、学修計画書などで将来に対する意欲についても判断されます。

最悪の場合、給付済みの奨学金を返さなければならない場合もあります。

過酷なようですが、これは自分が奨学金を出す側と考えれば当たり前ではあります。奨学金の趣旨が、学習意欲のある子供を支援する事ですから、大前提の学習意欲がなくて成績が落ちていては給付を続ける理由がありません。

やる気はある、と主張しても学業の成績など、結果が伴わなければ証拠にはならないのです。何しろ、給付型奨学金を欲しいと考える、学習意欲のある子供は、行列を作って待っているのです。

給付型奨学金は、経済的に余裕のない人にも学習機会が平等に与えられるように考えられたものです。デメリットとは言っても、奨学金の趣旨に沿った合理的なものです。

単に困窮する家計を助ける為の制度とは意味合いが異なります。

給付型奨学金を利用したいと考えた時、自分や自分の子供が本当にその趣旨に合っているのか、向いているのか、要件を満たすのか、その他に利用出来る制度はないか、よく考えた上で選択する事が重要です。